10のNGOが習近平主席に「宗教弾圧を中止するよう求める」嘆願書を提出

習近平主席(Agencia de Noticias ANDES – CC-BY-SA-2.0)
習近平主席(Agencia de Noticias ANDESCC-BY-SA-2.0

中国における信教の自由の状況がかつてないほど悪化していると指摘する嘆願書が中国の習近平主席に送られた。

緊急の嘆願

中華人民共和国主席御中

並びに:

国連事務総長
国際連合人権委員会
欧州評議会事務総長
欧州委員会委員長
アメリカ合衆国大統領
独立国家共同体議長
ロシア連邦大統領
イタリア大統領
フランス大統領
ドイツ連邦共和国首相
グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国首相

 

中華人民共和国の全ての宗教を尊重し、信教の自由を守るため

 

[ここをクリックすると嘆願書に移動します]

習近平主席殿

我々は主席を地球で最も広く、最も人口の多い国の指導者として嘆願を致します。

我々は長年にわたり、世界人権宣言の第18条(1948年)、中華人民共和国憲法の第36条(1982年)、そして、共同綱領の第53条(1949年)をはじめとする多くの国際法の規範により保証されている基本的人権の一つ、信教の自由を守るために活動を続けてきた非政府組織です。

信仰する宗教を実践する中国の国民の自由は、常に苦難に見舞われ、踏みにじられてきました。

指導者たちが現代のスピリチュアルな概念に反する何かを表すまでは、黄庭禅のようなニューエイジ運動は、ある程度まで容認されていますが、江西省ではキリスト教徒の住民の自宅から十字架が強制撤去されましたし、中国全土でプロテスタントの集会がすべて禁じられたうえ、教会やキリスト教の象徴は破壊されました。寺院には監視装置が設置され、礼拝の場への不法侵入も生じました。家庭の宗教に沿って子供を教育することを禁じる新しい規則が発布されたため、若年のイスラム教徒はモスクへの出入りを禁じられ、モスク自体も取り壊されています。新疆ウイグル自治区では「再教育」を目的にイスラム教徒が拘束され、また別の地域では、プロテスタントとカトリック双方の聖職者が逮捕されています。全能神教会や法輪功等の少数派の宗教団体の信者は不当に拘束され、強制送還され、拷問を受けたのち、投獄されています。大勢の信者が行方不明となり、殺害されなくても、臓器を摘出される信者もいます。

このような残酷な事実が世界中のメディアによって次々に報じられています(詳しくは一番下のリンクをご覧下さい)。

このような恐ろしい現実を公表する新聞記者や思想家は、重大な脅迫を受けています。例えば、2018年の7月中旬には、本誌Bitter Winterを沈黙させようと、本誌の複数の記者と情報提供者に対して、警察は特別な作戦を計画しましたhttps://jp.bitterwinter.org/arrested-for-sending-reports-to-bitter-winter/ )。これはhttps://jp.bitterwinter.org/state-security-takes-over-campaign-against-bitter-winter/、このメディアが説明している人権侵害を堂々と非難したことが「有罪」と判断されたためです。

このような耐えがたい暴力の波は、反宗教団体による思想的な圧力に加え、「邪教」(言葉どおり、「異端の教え」を意味します)の誤った概念が源となり、政府が公認した宗教のみに制限することで、差別を生み出し、信教の自由を侵害しています。そのうえ、少数派に対して行われている残虐行為を扇動しています。中国が近代国家となり、いまでも世界中で研究され、教えられている、極めて重要な科学的および哲学的な知識をもたらした祖先の、計り知れない誇り高き文化的伝統を再発見するには、「邪教」の概念を覆し、捨て去らなければなりません。

宗教を暴力的に弾圧すると、さらなる大規模な社会の混乱、不安、対立が生まれることは歴史が物語っています。

我々はここに正式に祈念し、切望し、要望します、

  • この耐えがたい弾圧が早急に終わり
  • 中華人民共和国に法の支配と憲法の履行が完全に戻ることを
  • 全ての市民と個人があらゆる禁止や義務に縛られることなく、自由に信仰する宗教を実践することは、実践しないことが許されることを。

我々は中華人民共和国にて差別と偏見、そして暴力を助長してきた可能性がある誤った見解を是正するため、国際人権法の規定に着想を得て、この分野の成功事例を基にした現実的な解決策をもって、助言と指導を行う用意ができています。

2018年10月9日

FOB – European Federation for Freedom of Belief(欧州信仰自由連合)
CESNUR – Center for Studies on New Religions(新興宗教研究センター)
CAP-LC – Co-ordination of Associations and Persons for Freedom of Conscience(社団及び個人の良心の自由協会)
SOTERIA International – Spiritual Human Rights(SOTERIA インターナショナル – スピリチュアルな人権擁護団体)
EIFRF – European Inter-Religious Forum for Religious Freedom(宗教の自由に向けた欧州宗教間フォーラム)
AFN – All Faiths Network(あらゆる信仰を尊重する人々のネットワーク)
FOREF – Forum for Religious Freedom Europe(宗教の自由フォーラム欧州)
HRWF – Human Rights Without Frontiers(国境なき人権)
ORLIR – International Observatory of Religious Liberty of Refugees(難民の宗教的自由の観察機関)
GNF – Gerard Noodt Foundation for Freedom of Religion or Belief(宗教と信仰の自由のためのゲルハルト・ノーズ(Gerard Noodt)財団)


関連するメディア:

https://www.washingtonpost.com/news/worldviews/wp/2017/11/14/jesus-wont…
https://www.scmp.com/news/china/policies-politics/article/2155428/china…
http://www.asianews.it/news-en/Henan,-church-banned-for-children-under-…
https://freedomofbelief.net/activities/the-denial-of-religious-freedom-…
http://www.asianews.it/news-en/Thousands-of-Muslims-protest-against-the…
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/christian-heartland-o…
https://freedomofbelief.net/articles/lord-alton-of-liverpool-shows-supp…
http://www.asianews.it/news-en/A-priests-pain:-Crosses-destroyed,-ban-o…
https://freedomofbelief.net/activities/ngos-condemn-persecution-in-chin…
https://jp.bitterwinter.org/christian-students-persecuted-by-ccp
https://freedomofbelief.net/articles/western-voices-promoting-the-chine…
https://bitterwinter.org/book-denounces-organ-harvesting

英文版   中文版

Copyright © BITTER WINTER