中国共産党が全能神教会のキリスト教徒から生きる権利を剥奪ーーケース9

程東珠(1955年生まれ、女性)は、湖北省武漢市に住む全能神教会のキリスト教徒であった。2018年8月、程は公安機関で働いていた息子から、中国共産党があるキリスト教徒を逮捕しようとしていることを知る。程はその人物が中国共産党による逮捕と迫害を免れるよう、急いで教会に報告した。まもなく警察は程の店を訪れ、取り調べを行った。それ以降、程は厳重な監視を受けるようになった。程に近づいた多くのキリスト教徒が尾行され、逮捕された。程は教会の集会で外出するたびに、中国共産党が仕掛けた人物によって見張られた。毎日恐れながら暮らし、体重はどんどん減った。2019年7月頃、程東珠は別の信者に対し、前年の逮捕作戦が息子による情報漏洩のために失敗したことを中国共産党の警察は知っていると告げた。彼女は、息子が前年に逃げた信者を見つけ、居場所を特定することを命じられ、それができない場合は仕事を奪われ、孫は大学にも行けなくなると圧力をかけられたと語った。程東珠はこのことで家族に影響が及ぶのを恐れ、言いようのないストレスに苦しんだ。7月23日、信仰関連の資料をすべて別の信者に預け、保管を頼んだ。程は、その際、家で大きな問題が生じたと告げた。同じ日の夜、約20人の警官が程の店の入り口に配置され人々を追い払っていたが、他にも付近の道端を歩き回っている警官もいた。その夜程東珠に何があったかは、今でも判明していない。7月24日午前4時を少し過ぎた頃、中国共産党の嫌がらせと迫害に耐えられなくなった程東珠は、池に身を投げた。遺体は7月25日午前1時頃に引き上げられた。

出典:全能神教会