共同声明中国と東アジアの少数宗教に対するFoRB違反を止めよう!

NGO(非政府組織)が全能神教会に対する迫害を非難
共同声明

【Forum for Religious Freedom Europe】未承認の宗教組織に対して更に一斉検挙が実施され、全能神教会の何千人もの信者が中国で投獄されている。概算の統計によると、1990年代から2017年にかけて中国で30万人を超える全能神教会の信者が投獄・拘留された。同教会が発表し、いくつかの人権組織が国際的に刊行したばかりの報告書によると、多くの信者が拷問され、拘留中に不審な状況で少なくとも30人が死亡した(例:ここを参照)。

ここ数日間、CAGに対して前例がないほどのメディア攻撃が、韓国、香港、台湾で同時に行われた。これは本報告書の発行に対する(中国政府の)回答であると思われる。

全能神教会(CAG)は1991年に設立された新興宗教である。イエス・キリストが大地に蘇り、全能神として生身の人間の身体に受肉し、今日われわれと共にあると説く。また、聖書の予言は、中国においては中国共産党体制の没落を予言しているとも主張しているが、同教会はいかなる形の武装反乱も支持していない。

このような理由により、同教会の信者は中国の公的情報筋によると少なくとも300万人おり、少なくとも1995年以来、大規模な迫害を受けている。その後中国政府は、世界は2012年に終わるという予言の暴動の原因や、2014年に招遠市のマクドナルド店で女性を殺害したなど、様々な罪状で同教会に対する非難を開始した。最近のメディア・キャンペーンでもこれらの非難が繰り返されているが、学者の研究では、CAGの信用を落とすために偽情報が流布されたとんでもない例として、これらの非難が虚偽であることが暴かれている。事実上、2014年の殺人事件に責任があったのは、同じ「全能神」という名前を使った別団体で、CAGの一部ではなく、宗教信念も異なっていた。

CAGを敵視する研究でさえ、「2012年に世界の終わりを予想したCAGの信者もいるが、これはリーダーによって認められておらず、CAGの教えの一部でもなく、いかなる暴動にも至らなかった」と結論づけている。このキャンペーンでは、CAGはいくつかのキリスト教系教会によって「異端」とみなされているとも主張している。異端批判の応酬は、1世紀前の宗教論争パターンの一部や一端であるが、宗教的自由とは何の関係もない。この宗教的自由とは、民主主義国家がその宗教がどのくらい「正統」であるかを問わず、あらゆる宗教で認めている自由である。またこのキャンペーンでは、CAGが「カルト」であるとも繰り返し言っている。このカルトと言う言葉は相手の名声を傷つける言葉で、西洋の主流学者はもはや使用していないが、中国政府が宗教的自由に対するおぞましい違反を正当化するために使用している。CAGを批判するいくつかの記事が様々な国で同時に掲載されたという事実は、偶然の一致ではありえない。これは、中国は宗教的自由に関する国際条約に同意しているにも関わらず、その条約の条項に違反したことを隠すために、中国政府が実施した取り組みの一環である。このため、中国政府は国際組織から批判され続けている。

海外に住むCAGの信者は、彼らが住んでいるホスト国から同情を受けるに値する。同教会の信者は難民の地位を認められるべきである。なぜならCAGの信者というだけで、または同教会の聖典を持っていることが見つかっただけで、中国では逮捕または逮捕より更に悪い処遇を受ける十分な理由とみなされるからである。また、中国政府が流布したでたらめなニュースを鵜呑みにしてそのまま流すのではなく、CAGに関する入手可能な学会の文献を参照することもお勧めする。

 

署名人:

CAP Freedom of Conscience – Coordination of Associations and Individuals for Freedom of Conscience

CESNUR – Center for Studies on New Religions

EIFRF – European Interreligious Forum for Religious Freedom

FOB – European Federation for Freedom of Belief

FOREF – Forum for Religious Freedom Europe

HRWF – Human Rights Without Frontiers

ORLIR – International Observatory of Religious Liberty of Refugees

Soteria International – Spiritual Human Rights

CHNK – Citizens’ Coalition for Human Rights of Abductees and North Korean Refugees

Source: Forum for Religious Freedom Europe